最近IT系の職業は需要が高まっていて、年収も高いと言われています。
でも一口にIT系と言っても様々な職業があって、年収も当然バラバラです。
そんな数あるIT系の職業の中で、組み込み系エンジニアの年収って高いの?
他にもっと年収高い職業はあるの?
という疑問にお答えします。
この記事では政府のデータや各転職サイトの情報を元に
組み込み系エンジニアの年収を明らかにしていきます。
さらに組み込み系エンジニア歴10年の私の場合と比較し
これらのデータが妥当かも検証したいと思います。
それでは参りましょう。
組み込み系エンジニアの年収
組み込み系エンジニアの年収は
使用するプログラミング言語によって左右されます。
そのため、一概にいくらと言うことが出来ません。
組み込み系でよく使用されるプログラミング言語は「アセンブラ」、「C/C++」になります。
年収はそれぞれ以下のようになっています。
・アセンブラの場合=約550万円
・C/C++言語の場合=約660万円
このように110万円とかなりの差があります。
この理由はC/C++の方が様々なことができ、需要が高いからです。
例えば今後ますます発展することが期待されている人工知能開発の最適解とも言われており、
C言語を扱えるエンジニアのニーズが高まっています。
年代別
続いては年代別に見ていきましょう。
年代 | 平均年収 | 同年代比 |
20代 | 391万円 | +36万円 |
30代 | 527万円 | +61万円 |
40代 | 660万円 | +46万円 |
50代 | 718万円 | -11万円 |
求人情報・転職サイトdodaによると、組み込みエンジニアの30代の平均年収は527万円です。
同年代の平均年収と比べ61万円多くなっており、50代を除けば平均以上の稼げる職業と言えます。
しかし、50代が同年代の平均年収より低いのは気になりますよね。
この年代になるとプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーといった役職について
年収を上げていく人が多くなります。
そのため、ずっとエンジニアとして活躍し続ける場合は、そういった役職につく人たちに比べて低くなっていまうことが原因と考えられます。
他のIT系との比較

続いて他のIT系の職業との比較です。
組み込み系はやはり高い分類に入ります。
理由は昨今のIoTの発展により、需要が高まっているためです。
しかもIoTは今後も伸びていくと予想されていますし、将来性も抜群です。
ちなみに最も高いのは通信系になります。
近年クラウド型サービスが増えているので需要が高く、その分年収も高くなっていると考えられます。
今後5Gの普及によりさらに高くなるかもしれませんね。
他のエンジニアとの比較
1位 | 研究/開発 | 773.9万円 |
2位 | 技術営業/アプリケーションエンジニア | 754.0万円 |
3位 | 組み込みソフトウェアエンジニア | 703.3万円 |
4位 | 電気設計 | 685.3万円 |
5位 | 機械設計/機構設計 | 684.7万円 |
6位 | 品質管理/品質保証 | 665.9万円 |
7位 | 生産技術/製造技術 | 656.3万円 |
8位 | 回路設計(デジタル/アナログ) | 653.6万円 |
9位 | 制御設計 | 633.8万円 |
10位 | 実験/評価/解析 | 619.5万円 |
11位 | サービスエンジニア | 591.6万円 |
合 計(平 均) | 679.6万円 |
IT系だけでなく、他のエンジニアの年収とも比較してみました。
この中でも組み込み系エンジニアは年収高いです。
ただし、注意しないといけないのが、以下データです。

これは組み込み系エンジニアの勤めている会社規模ごとの年収の分布を示したグラフです。
当たり前ではありますが、大企業の方が高いです。しかも結構な差ですね。
中小企業には400万円未満の人が圧倒的に多く、年収が上がるにつれて人数が減っていきます。
700万円以上の割合はわずか20%程度で、平均年収は546万円です。
一方、超大企業の人では年収1000万円以上の人が23%、700万円以上の人が70%と非常に年収が高い結果に。本調査の平均年齢が47.65歳とやや高めなこともあり、平均年収は834万円です。
その中間に当たる大企業の人たちは、500~700万円台にボリュームゾーンがあり、平均年収が約689万円です。このことから、「企業規模が大きくなるほど年収が高い」ということが確認できます。
現役組み込み系エンジニアの自分の場合と検証してみた
ここからは現役組み込み系エンジニアである自分の年収と上で示したデータを比較していきたいと思います。
まず私の経歴を説明しますと、
新卒で入社したのは、田舎の小さな会社でした。いわゆる中小企業です。
その後転職しまして、今は超大企業で働いております。
そんな私の実績を暴露しますww
1ヶ月の残業時間を20時間としますと、
- 中小企業時代:500万円(新卒〜30歳過ぎぐらい)
- 超大企業時代:800万円(30代前半)
っていう感じです。
調べたデータを少し上回っております。
私が勤めていた会社や、現在勤めている会社は純粋なソフトウェアを扱う会社ではなく、
実際に工場でモノを作って売っている「製造業」になります。
組み込み系システムは、一般的には「製造業」の企業が製造する製品や機械、装置に組み込まれるものです。
そのため、その製品を販売している大手企業に所属するエンジニアが年収が高くなります。
以下表は厚労省が発表しているデータになります。
同じ組み込み系エンジニアでも「製造業」に所属している方が、年収が高いという結果になっています。

この背景にはソフトウェアのみ扱っているIT系企業の多くは、より従業員規模の大きい「製造業」 の企業の「下請け」となっている場合が多くことも挙げられます。
ですので組み込み系エンジニアを目指すのであれば、製造業の企業へ勤めることをおすすめします。
そして製造業の中でも大手であるほど年収も上がります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
組み込み系は、他のプログラミング系職業に比べて年収は高めであることが分かりました。
しかも今後IoTで需要が高まっており、今後ますます年収も上がっていくことが期待できます。
また、組み込みは製品との関係性が高く、その製品を販売する会社規模によって年収が変わってきます。大手であるほど当然年収は高いので、どうせなら大手を目指して頂きたいです。
僕の場合、かなり年収が変わりました。
それについては以下の記事を参照下さい。
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